【薬学部の実態】卒業率・退学率・国試合格率を文科省データで徹底解析(2025年度)

薬学部を志望する受験生や保護者にとって、最も知っておくべき情報は「入学したあと、本当に6年間で卒業して薬剤師になれるのか」という点です。偏差値やパンフレットの印象だけでは、大学ごとの“出口の強さ”までは分かりません。

文部科学省が先日公表した最新の薬学部における修学状況等および薬学部6年制課程における退学状況等は、全国の薬学部の卒業率・退学率・国家試験合格率を客観的に比較できる唯一の公式データです。本記事ではこれらの資料をもとに、薬学部のリアルな現状を分かりやすく解説します。

出典:
薬学部における修学状況等(2025年度調査結果)
薬学部6年制課程における退学状況等(2025年度調査結果)


目次

◆ 文科省データが示す「薬学部の実態」

 薬学部(6年制)は医療系の中でも特に負荷が大きく、在学中の離脱者が一定数出ることで知られています。文科省の最新データから、次の3つのポイントが浮かび上がります。

① 卒業率には大学間で大きな差がある

 2019年度入学生(2024年度卒業見込み)のデータでは、ストレート卒業率が80%を超える大学もあれば、40%台の大学も存在しています。つまり、同じ「薬学部」でも、通過率に2倍以上の差があるのです。

② 退学率・留年率の高さが問題化

 文科省の「退学状況等」では、退学・除籍・転学などの合計が一定割合を占める大学も明らかになっています。特に、1〜3年次の基礎科目でのつまずきによる離脱が多く、ここを支えられるサポート体制が大学ごとに問われています。

③ 国家試験合格率だけでは判断できない

 国家試験合格率が高く見えても、そもそも卒業試験の段階で“ふるい落とし”が行われている大学では、見かけ上の合格率が高くなる傾向があります。本当に見るべきは、入学者 → 卒業者 → 国家試験合格者の流れです。

めでぃ太くん

一つ一つのデータを線で見ることが大事なんだね!


◆ 【大学別】文科省データをもとに比較

ここでは、文科省データから読み取れる傾向を踏まえ、「安定して卒業できる大学」「離脱率が高い大学」を5校を選び、薬学部の“出口の強さ”を比較します。

大学名卒業率(最新)退学等率国家試験合格率総評
北里大学卒業率:高い退学率:低い国家試験合格率:安定進級〜実習〜国家試験まで全体的に強い。
慶應義塾大学卒業率:高い退学率:低い国家試験合格率:高め総合力が高く、サポート体制も良好。
星薬科大学卒業率:やや高め退学率:平均的国家試験合格率:標準〜やや上中堅として安定。面倒見の良さで知られる。
日本大学 薬学部卒業率:平均〜やや低退学率:やや高め国家試験合格率:中位大規模校ゆえ個人差も大きい。要サポート確認。
横浜薬科大学卒業率:低い退学率:高い国家試験合格率:低い離脱率が高く、厳しめの環境。慎重な検討が必要。

※各指標は文科省「薬学部における修学状況等」「退学状況等」PDFの公表値をもとに構成。詳細は大学別PDFを必ず確認してください。

🎓 5大学公式HP(薬学部)一覧
✔ 北里大学 薬学部

https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/index.html

✔ 慶應義塾大学 薬学部

https://www.pharm.keio.ac.jp

✔ 星薬科大学

https://www.hoshi.ac.jp

✔ 日本大学 薬学部

https://www.pharm.nihon-u.ac.jp

✔ 横浜薬科大学

https://www.hamayaku.ac.jp


◆ 文科省データを活用した“失敗しない薬学部選び”のポイント

① 国家試験合格率だけで判断しない

大学によっては国家試験前に「卒業判定」で足切りを行います。そのため、合格率だけが高くても、卒業率が低い大学は要注意です。

② 5年次の実務実習の通過率が重要

実務実習は薬剤師を目指す上で最大の関門。文科省データでは「実習修了率」も確認できるので、実習サポートが充実している大学かを判断できます。

めでぃ男くん

これをネタにした記事を今度書くから楽しみにしていてね!

③ 退学率・除籍率は必ず確認

退学率が高い大学は、カリキュラムの負担、学習支援の不足、入学時学力など複合的な問題が存在する可能性があります。

④ 大学ごとの「出口管理」の違いを知る

薬学部は6年間の中で「進級試験 → 実務実習 → 卒業試験 → 国家試験」という複数段階のチェックがあります。これを学生が乗り切れるよう、どれだけサポートしているかが大学の違いを生みます。


◆ まとめ:数字を見ることが“本当に後悔しない薬学部選び”につながる

薬学部は、入学するだけでは薬剤師にはなれません。文科省の最新データをもとに、卒業率・退学率・実習通過率・国家試験合格率を総合的に見ることで、大学ごとの特徴や強み・弱みが見えてきます。

受験生・保護者の皆さんは、偏差値やイメージだけで判断せず、必ず公式データに基づく「数字」を確認したうえで志望校を選ぶことをおすすめします。

あなたにとって最適な薬学部選びの一助になれば幸いです。


📘 参考資料:
薬学部における修学状況等(2025年度)
薬学部6年制課程における退学状況等(2025年度)

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この記事を書いた人

めでぃゆに先生

・現役の大学職員。
・医学部教務部でカリキュラム調整、学生対応、入試関連業務などの担当
・文部科学省からの通知や制度変更に関する学内の対応にも携わってます。
・前職では現状や進路に悩む方々向けのカウンセリング業務に従事
・7年間で1,000名以上の進路指導

ブログを通じて、「新しい」そして「正しい」知識を皆さんに届けたいという思いから、情報発信を始めました。
現役の大学職員ならではの視点から、価値ある教育情報をお届けしていきます!

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