歯学部は、歯科医師を目指す人が進学する6年制の学部です。
「歯医者さんになる学部」というイメージを持っている人は多いと思いますが、実際の歯学部では、歯だけでなく、口の中、あご、全身の健康、感染症、薬、画像診断、外科処置、患者さんとのコミュニケーションまで幅広く学びます。
高校生や保護者の方からは、「医学部と歯学部は何が違うの?」「歯学部は6年間で何を学ぶの?」「歯科医師国家試験は難しいの?」「卒業後は歯科医院で働く以外に進路はあるの?」といった質問を受けることがあります。
この記事では、歯学部の学び、国家試験、臨床研修、卒業後の進路について、高校生にも分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- 歯学部で学ぶ内容
- 歯学部と医学部の違い
- 歯科医師国家試験までの流れ
- 卒業後の臨床研修
- 歯科医師の主な進路
- 歯学部を選ぶときに確認したいポイント
めでぃ太くん歯学部って、歯の治療だけを勉強する学部なんですか?



実はそれだけではありません。歯学部では、口の中の病気だけでなく、全身の健康や医療安全、患者さんとの関わり方まで学びます。
歯学部とは?歯科医師を養成する6年制の学部
歯学部は、歯科医師になるために必要な知識と技術を学ぶ学部です。
日本で歯科医師になるためには、原則として大学の歯学部・歯科大学で6年間学び、卒業後に歯科医師国家試験に合格する必要があります。
歯学部というと「むし歯の治療」「歯を削る」「入れ歯を作る」といったイメージが強いかもしれません。しかし、現在の歯科医療はそれだけではありません。
歯周病、口腔がん、あごの病気、口腔外科、矯正歯科、小児歯科、高齢者歯科、摂食嚥下、在宅歯科医療など、扱う範囲はかなり広くなっています。
特に高齢化が進む日本では、「食べる」「話す」「飲み込む」といった口の機能を守ることが、健康寿命にも関わります。
そのため歯学部では、単に歯を治す技術だけでなく、患者さんの生活や全身の健康を支える医療職としての視点も学びます。
歯学部で学ぶ内容
歯学部の6年間では、基礎から臨床まで段階的に学びます。
1年次から2年次では、一般教養や基礎医学を学ぶことが多いです。生物、化学、物理、英語、心理学、倫理などに加え、解剖学、生理学、生化学、微生物学など、医療系学部に共通する基礎科目を学びます。
3年次以降は、歯科の専門科目が増えていきます。保存修復、歯周病、補綴、口腔外科、矯正歯科、小児歯科、予防歯科、歯科放射線、歯科麻酔など、歯科医師として必要な専門知識を学びます。
高学年になると、大学病院などで臨床実習を行います。実際の患者さんと関わりながら、診療の流れ、説明の仕方、医療安全、チーム医療を学びます。
歯学部の学びは、暗記だけでは乗り切れません。知識、手先の技術、コミュニケーション、責任感のすべてが求められます。
歯学部と医学部の違い
歯学部と医学部は、どちらも6年制で、卒業後に国家試験を受ける医療系学部です。ただし、学ぶ内容と将来の資格は異なります。
医学部は医師を養成する学部で、全身の病気や治療を広く扱います。卒業後は医師国家試験を受け、医師として臨床研修に進みます。
一方、歯学部は歯科医師を養成する学部で、口腔、歯、あご、かみ合わせ、口の機能を中心に学びます。卒業後は歯科医師国家試験を受け、歯科医師として臨床研修に進みます。
どちらが上、どちらが下というものではありません。医学部は全身医療、歯学部は口腔を中心とした専門医療を担います。どちらも人の健康を支える重要な医療職です。
歯科医師国家試験までの流れ
歯学部に入学したら、6年間学べば自動的に歯科医師になれるわけではありません。歯科医師になるには、歯学部を卒業し、歯科医師国家試験に合格する必要があります。
- 歯学部に入学
- 6年間の講義・実習を受ける
- 卒業要件を満たす
- 歯科医師国家試験を受験
- 合格後、歯科医師免許を取得
- 歯科医師臨床研修へ進む
注意したいのは、歯学部は入学後も勉強量が多いということです。専門科目が多く、実習もあり、進級判定や卒業判定もあります。
受験生や保護者の方は、偏差値や学費だけでなく、進級率、卒業率、国家試験合格率も確認しておくことが大切です。
卒業後は歯科医師臨床研修へ
歯科医師国家試験に合格した後は、歯科医師臨床研修に進みます。
厚生労働省は、歯科医師臨床研修制度について、平成18年4月から必修化された制度として紹介しています。歯科医師として基本的な診療能力を身につけるため、大学病院や臨床研修施設で研修を行います。
臨床研修では、診療の基本、患者対応、医療安全、チーム医療、地域医療などを学びます。
つまり、歯学部を卒業して国家試験に合格した後も、すぐに一人前の歯科医師として独立するわけではありません。臨床現場で経験を積みながら、歯科医師としての土台を作っていきます。
卒業後の進路
歯学部卒業後の進路は、歯科医院だけではありません。
- 大学病院
- 総合病院の歯科口腔外科
- 歯科医院
- 大学院進学
- 研究職
- 行政機関
- 企業
- 将来的な開業
多くの人は、臨床研修後に歯科医院や大学病院などで経験を積みます。その後、一般歯科、矯正歯科、小児歯科、口腔外科、訪問歯科、審美歯科、インプラント、予防歯科など、自分の関心や得意分野に応じて専門性を深めていきます。
また、大学院に進学して研究や教育の道に進む人もいます。歯科医師免許を活かしながら、大学教員、研究者、行政、企業で活躍する道もあります。
歯学部に向いている人
- 人の健康を支える仕事に関心がある人
- 細かい作業を丁寧に続けられる人
- 手先の技術を磨くことに抵抗がない人
- 患者さんと長く関わる仕事がしたい人
- 医学的な知識と技術の両方を学びたい人
- 将来的に専門性を持って働きたい人
歯科医師は、知識だけでなく技術職としての面もあります。細かい処置を正確に行う力や、患者さんに分かりやすく説明する力も必要です。
一方で、「なんとなく資格が取れそう」「医学部より入りやすそう」という理由だけで選ぶと、入学後の勉強量や実習で苦労する可能性があります。
歯学部を選ぶときに確認したいポイント
- 6年間の学費
- 進級率、留年率
- 卒業率
- 歯科医師国家試験合格率
- 臨床実習の環境
- 附属病院の有無
- 学生支援体制
- 卒業後の進路
- 大学院や専門分野への進みやすさ
特に私立歯学部は、6年間の学費が大きな負担になる場合があります。入学金や授業料だけでなく、実習費、教材費、生活費も含めて確認することが大切です。
また、国家試験合格率を見るときは、合格率の数字だけでなく、新卒者の合格率、卒業者数、受験者数もあわせて見る必要があります。
大学によっては、卒業判定を厳しくすることで国家試験合格率が高く見える場合もあります。数字を見るときは、できるだけ複数の情報を確認しましょう。
自宅で大学受験の基礎固めを始める
歯学部受験に向けて基礎学力を固めたい人へ
歯学部を目指す場合、大学ごとの入試方式や必要科目を確認するだけでなく、英語・数学・理科などの基礎学力を早めに固めておくことが大切です。
特に、苦手科目をそのままにしておくと、志望校選びの選択肢が狭くなってしまうことがあります。自宅学習で基礎から見直したい場合は、オンライン学習サービスを活用するのも一つの方法です。
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【公式】スタディサプリ高校・大学受験講座まとめ|歯学部は「口から健康を支える」専門職を目指す学部
歯学部は、歯科医師を目指す6年制の学部です。
歯だけを学ぶのではなく、口の中、あご、全身の健康、患者さんとの関わり、地域医療まで幅広く学びます。
卒業後は歯科医師国家試験を受け、合格後は歯科医師臨床研修に進みます。その後は、歯科医院、大学病院、口腔外科、研究、教育、行政、企業など、さまざまな進路があります。
歯学部を選ぶときは、偏差値だけでなく、学費、進級、国家試験、臨床実習、卒業後の進路まで確認することが大切です。



大学職員としての一言
オープンキャンパスでは、国家試験合格率だけでなく、留年率や進級支援についても質問すると、その大学の教育体制がよく分かります。
参考資料・確認日
この記事は、文部科学省、厚生労働省、各大学公式サイトなどの公開情報を確認し、受験生・保護者向けに内容を整理したものです。
- 文部科学省「歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)」
- 厚生労働省「歯科医師臨床研修制度」
- 厚生労働省「歯科医師国家試験関連情報」
- 各大学歯学部・歯科大学公式サイト
確認日:2026年7月1日
🧑🏻💼大学職員としての補足
歯学部は、入学後の学びが長く、専門科目や実習も多い学部です。受験時には偏差値や入試方式だけでなく、6年間の学費、進級率、卒業率、国家試験合格率、臨床実習の環境まで確認することをおすすめします。
特に保護者の方は、「入学できるか」だけでなく、「6年間通い続けられるか」「卒業後にどのような進路があるか」まで含めて、大学選びを考えることが大切です。

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